ダイエットにおける『即効性』という名の落とし穴(社説) 戻る
 多くの女性の興味を引くのが、その日のうちに、時には数分で、それこそ見ている間にサイズダウンしてしまう即効性。 もしかしたらこれが世紀の大発見?とも思えるようなダイエット法や、神業?とも思えるようなカリスマ○○師の施術。 こうしたテレビや広告宣伝で多く見かける即効性には誰もが興味津々です。 しかし、エクササイズの専門家からすると、こうした広告で使用される即効性は、決して特別な事ではなく、誰にでも起こり得るという事をご存知でしょうか?
 例えば、腕立て伏せをしてみると、運動をする前と後では二の腕のサイズが変わり、大概はやや太目になります。 パンプアップと言うには大げさですが、それに近い現象が起きています。 そして今度はストレッチをすることで、緊張した筋肉が解され、整えられた状態になり、今度は運動する前よりもやや細くなります。 これは一時的なものに過ぎませんが、その場で細くなる事には違いありません。
 続いて大注目なのが、ウエストをシェイプアップする運動で、腰回しや腰振り運動(※)をすると、ほんの数分続けるだけでウエストが数センチもサイズダウンする事があります。 実はこれも珍しい事ではなく、腰を回すことで、ウエスト回りの筋肉が伸縮と伸長を繰り返し、先の二の腕と同じことが同時に発生し、また腹部内部がよく動かされ整えられる事で、一時的にサイズが落ちるのです。
腰回しや腰振り運動は、自己流や間違ったやり方では股関節やヒザを痛める原因になりますので、必ずそれぞれの指導要項に従い、特にヒザの動きには注意して下さい。 また呼吸は止めないように。
 こうした日常的に起こり得る一過性の現象を、即効性のアピールに利用した広告宣伝には十分な注意が必要です。 こうした一時的にスリムになる現象は、数時間で元に戻ってしまうもので、誰にもごく当たり前に起こりうる現象です。
 つまり、即効性があるように見えるダイエット法には、タネも仕掛けもあるということです。 仮に、即効性のあるダイエット法が本当に存在したとしたら、その効果なり結果がどの程度持続するのかを、まず確認するべきです。
 また、その場で被験者の身体を捻ったり部分的に押すなどして、ほんの数十分の間にサイズダウンさせて見せる、整体やカイロプラクティックの技があります。 これらも注目される要因はその「即効性」にあります。
 しかし、整体術などによって骨格のあり方を一時的に変化させることもまた特別珍しいことではありません。 問題なのは「翌日には戻ってしまう。」という事実を正しく伝えない点にあります。 もちろん、そうした施術を行うには、豊富な知識と長年の経験が必用なのは言うまでもありません。 一歩間違えば被験者の身体を壊しかねない危険を伴なうからです。
 こうした整体術の一側面は、デモンストレーションとしての効果は抜群ですが、やはり持続性がありません。 人間はカニではありません。 人間の骨格を支えているは筋肉です。 一部の疾患を除き、筋肉の状態を改善しない限り、骨格は改善されません。
 外科手術(※)以外で「即効性」と「持続性」が両立するダイエット法が存在したら、それこそ世紀の大発明です。 しかし、人間の身体の仕組みを知れば知るほど、それが如何に有り得ない事なのかを思い知らされます。 確率論から言えば、必ず当りが入っている宝くじの方がずっと高確率であるとさえ思えてなりません。
「外科手術」が「ダイエット」か、という議論は別にします。
ジェイク.S / 株式会社ジェイブ
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